ビジネスを世界中の消費者に結びつけているインターネット。
見逃してはならないのは、人と人をつなぐ、言語の重要性です。
新型コロナパンデミックにより、オンラインプレゼンスの重要性がさらに増し、多くの企業がビジネスに対する取り組みの視点を変えています。
国内需要の低迷に伴い、生き残るには、有望な海外市場にも目を向ける必要があります。
グローバル市場に進出するには、オンラインプレゼンスが第一歩です。グローバル展開には、多種多様な閲覧者に語りかけ、購買意欲をかきたてる多言語Webサイトが必要です。
最近バイトレベル・リサーチ社が、「2021年ウェブグローバリゼーションレポートカード」を発表し、グローバルウェブサイトのトップ25を紹介しています。
グローバル展開のために、トップ25のWebサイトがサポートしている言語数は、2005年の平均12から2020年には33に増えています。
例えば、Facebookは2005年には2つの言語だけでしたが、現在では111言語に対応しています。Appleは18言語でスタートしましたが、現在は35言語に対応しています。一般的に、グローバルWebサイトは、年々対応言語を増やしています。
地域密着型のWebサイト
既存のWebサイトをグローバル化
Webのグロール化は、「国には国境があるが、ビジネスには国境がない」という考え方でスタートする必要があります。
Webサイト全体に一定レベルの一貫性を持たせることが重要です。これはグローバルブランドの構築に役立ち、貴社の製品やサービスを世界中の消費者に容易に認識してもらうことができます。
消費者のオンライン閲覧やWebサイト検索の方法は、地域によって異なります。このため、より優れたユーザーエクスペリエンスを提供するには、デスクトップだけでなく、モバイルやタブレットなどのデバイスにも対応する必要があります。
多言語Webに対応するには、Webサイト全体のアーキテクチャが、多言語に対応できるように構築されていなければなりません。また、多言語コンテンツの翻訳、保存、タイムリーな公開を管理する必要があります。
Webサイトのコンテンツを管理し、ローカライズする、多言語CMSへの投資も必要となります。
Webサイトのインフラを最初から国際化できるようにしておくことで、ビジネスが確実に有利になります。
多言語Webサイトの作成
オンラインプレゼンスにより、新しい市場への参入が容易になりますが、これは最初の一歩に過ぎません。世界の消費者の目に留まるだけではなく、グローバルサイトでは消費者の言語で語りかける必要があります。
Internet World Statsによると、2020年3月現在、インターネットで最も多く使われている言語は英語ですが、その比率は25.9%であり、サイバースペースの全ユーザー数の1/4にすぎません。また、インターネットユーザーの増加率を見ると、英語圏の742.9%に対し、中国語圏は2650.4%となっています。
英語圏以外の国際市場を網羅するには、優れた製品を提供するだけでは不十分です。グローバル市場で商戦に勝ち抜くには、閲覧者の自国語でつながる必要があります。 .
多言語Webサイトは、グローバル展開を実現しますが、自国語でサイトを閲覧できることが、マーケティングコミュニケーションを円滑にするだけでなく、世界中の閲覧者と貴社のブランドの距離を縮めます。
「翻訳がうまくいかず、評判が落ちた」という声もきかれます。
Webサイトのローカライズは、ローカルの知識を備えた翻訳会社に依頼するのが得策です。Webサイトを複数の言語に翻訳する場合、翻訳サービスの国際規格ISO 17100を取得している翻訳会社を検討してください。ISO 17100は、品質の高い翻訳サービスに必要な翻訳実務者の能力・資格、プロジェクト管理方法、文書・記録の管理、セキュリティを含む技術的資源などについて規定しています。
長期的にサポートしてくれる翻訳会社を選んでください。最も安い業者に依頼したいと思うかもしれませんが、安物買いの銭失いということわざにもあるように、安い物を買うと品質が悪かったり、すぐ壊れたりして、結局損をします。翻訳プロセスにテクノロジーを採用している翻訳会社を選んでください。翻訳の見積もり/依頼時に 翻訳メモリ(TM)を利用しているかどうかを確かめてください。翻訳メモリにより、過去の翻訳データベースを将来の翻訳に活用して、翻訳コストを大幅に削減し、ローカライズコンテンツ投入までの時間を短縮し、翻訳の品質と一貫性を向上させることができます。
安さを追求し、コンテンツのローカライズにオンラインの機械翻訳が利用される場合もありますが、翻訳の質が悪いサイトは顧客を遠ざけます。 ユーザーエクスペリエンスに悪影響が及び、見込み客を競合他社に奪われるしまうことになります。
複数の支払い方法および複数の通貨に対応するWebサイト
オンラインショッピングが世界的に普及している中、複数の支払い方法や通貨での支払いで便宜を図ることが、Webサイトのオンラインショッピング体験を向上させ、購入を促します。
グローバルWebサイトの構築時には、これらをEコマースの一部として組み込む必要があります。 また、国によって一般的な支払い方法が異なることを念頭に置き、現地で信頼されている支払い方法を提供することで、海外のお客様が安心して購入および支払うことができます。
多言語ウェブサイトの構築
複数言語でコンテンツを提供する多言語サイトに対し、マルチリージョナルサイトは、対象となる国のユーザーをターゲットにします。これには、メインのWebサイトの翻訳版だけでなく、ブログなどのローカルで作成されるコンテンツや、その国に特化した製品やサービスの提供、さまざまな顧客層をターゲットにした個々のマーケティング戦略が含まれます。 マルチリージョナルWebサイトは、ローカルの閲覧者のエクスペリエンスを大きく向上させることができます。
多言語SEO対応Webサイトおよびローカルドメイン
検索エンジン最適化(SEO)は、デジタルマーケティングにおいて避けて通れない要素です。適切にSEOを行うことで、Webサイトへの訪問者数を増やし、より多くの人々に貴社のビジネスを知ってもらうことができます。海外向けのWebサイトをローカル市場でも同じように機能させるには、コンテンツが新しい市場で検索されるように、多言語SEOタグやローカライズキーワードを追加して、Webサイトを多言語SEOに対応させる必要があります。
.comは最も人気のあるドメインですが、他にも.net、.biz、.infoなどの一般的なドメインや、.uk、.sg、.cnなどの国別ドメインなどもあり、それぞれの地域でどれが最も適しているのか注意する必要があります。
グローバル展開を計画している場合、海外にある自社のドメイン名が他の地域の企業に登録されるのを防ぐために、国際ドメイン登録を検討すべきです。国別にドメイン名を購入するには、かなりの費用がかかり、場合によっては訴訟につながる場合もあります。
結論として、世界に通用するWebサイトを構築するには、国際化戦略により、以下の項目を十分にカバーする必要があります:
- グローバルリーチ
- グローバルアーキテクチャ
- ローカライゼーション
- グローバルナビゲーション
Webサイトのローカリゼーションを成功させるには、以下の点を考慮する必要があります。
- 言語プランニング
- グローバルデザインとリデザイン
- ローカルのトレンド
Webサイトのローカリゼーションは、自社チームが社内で行うか、信頼できる翻訳・ローカライズ業者に依頼するかのどちらかになります。いずれの方法を選択するにしても、最終的な目的は、世界中のユーザーのユーザーエクスペリエンスを向上させ、自国の言語でメッセージを伝えることです。
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